始まりの物語

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「ナメるなよ。」 俺は、大剣を受け止めていた、ダガーナイフを斜めにずらした。 力を込めていたバットは、斜めにダガーナイフにそって地面へと滑った。 すかさず、俺は体勢を立て直し、バットの脇腹に一発肘を入れた。 「がっっあ!」 バットは痛そうに顔を歪め床に転がった。 「バッド!、ルーディ!もういい下がれ!」 ガゼットが叫ぶと 俺は、ガゼットの方に体を向けた。 ルーディは、俺に気を配りながら、床に転がったバットを壁側へと引きずっていった。 ガゼット足元には、さっきの以上にでかい紫色の魔方陣が浮かび上がっていた。 「やめてぇ!!!」 誰かの大声が、聞こえた。 さっきの白いローブの子供だった。 「そんなことをしたら彼が死んでしまいます。」 子供はそう言った。 ガゼットは目を見開き。 「ティンク!なぜここに!?」 ティンクと呼ばれた。子供は、俺の前まで来るとガゼットを睨んだ。 「…私は、あなた達の最近不信な動きの企みを探りにきました。…彼をパニッシュさんをどうするつもりですか?」 ガゼットは、嫌な笑みを浮かべ 「あなたが、偉大な力を持ってるのに役立たずだからじゃないか。 だから、こうして過去の産物にも手を出してしまうんだよ。」 「過去の産物?」 わからない、というように首をかしげると、 「あぁ、子供のあなたには秘密のことだったね。」 疲れた顔で両手であしらうように手をふった。 「それより。 パニッシュから離れてもらえるかな? 退かないなら、このまま僕の風の精霊の力の餌食になるだけだけど。」 「どかない!やれるもんなら、やってみなさい!」 ティンクの足元もかすかに光り始めていた。 「クス…ろくに召喚もできないくせに!いきかんじゃないよ!」 ガゼットは、そう言って、 大きな風…竜巻を放ってきた。
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