約束もあの桜で

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(なんだろ……?) どくんどくんと心臓が高鳴る。 手に汗が浮かびあがり、緊張する その紙に近付き拾い上げ、四つ織りにされていた紙を開く。 〔さくらちゃんへ。 速めに白川君にアタックしなきゃ駄目だよ?他の女の子に取られちゃうよ?…見た感じ彼女居なさそうだし。さくらちゃん!頑張って! P.S.あ、朝帰りしても大丈夫だよ!こっちでは何とかするから♪ 彼氏居ない歴=年齢の女の子より〕 顔が赤く、紅潮する。 何でもまわりちゃんにはお見通しみたいだね。 「もぉ……まわりちゃんなんて大っ嫌い……」 自然と顔が緩む。 その紙をテレビが置いてある台の引き出しに無くさないように置いておいた。 言っていることとやっている事が全然違う私。 (やっぱり……これって恋なのかな……?) 初めてだから自信は無いけど、白川君の事が気になる。 それだけは――私の中で確信することが出来た。
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