約束もあの桜で

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「へぇ~白川君って言うのか……」 ニヤニヤしながらずっと私を見ている。 やっぱりまわりちゃんには勝てないな……。 「さくらちゃんは白川君みたいな子が好きなの?」 とか呆けていると、急にそんな事を言って来た。 確かに白川君はカッコイイけど……そういうのじゃない。 そういうことなので否定してみる。 「ち、違うよ!!!」 自分でも驚く程に動揺していた。 こんな否定の仕方じゃあ更にまわりちゃんに火付けるな。 「でも、顔が緩んでるよ?」 「え?」 自分でも気付かなかった。 ……確かに白川君のことは気になる。 でも、それって“好き”になるのかな……。 ◇◇◇ 時間が過ぎ、10時前。 1時間という長いようで短い時間を過ごした。 「じゃあ、また明日ね」 ん~と背筋を伸ばし、ドアを開ける。 まわりちゃんは部屋を出た時に何か紙を落としていった。
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