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とりあえず、クロの方へ近付くと、 「……クロ? が話してるんだよね?」 って聞いてみた。 『私以外に居ないでしょう?』 何を言ってるんだ? って顔で見られちゃったよ。 『それと、今迄我慢していましたが、私の名前はクロではありませんからね』 「え……? じゃあ、何ていうの?」 『猫の又吉。巷では、猫又先生と呼ばれてます』 ヒゲをピンと立てて、誇らしげにクロ……じゃなくて、猫又先生はそう名乗った。 「はぁ……」 何て言えばいいのかわかんなくて、そんな返事をしてしまう。
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