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私の猫は、
どーこかな?
一人は辛いよ
出てきてよ...
また私と
遊ばない?
なわとび、
かけっこ、
にらめっこ...
ある東京に住む、12歳の女の子が、
部活帰りに毎日歌っている。
「晴香また歌ってるの?」
同級生の夢梨は、晴香に後ろから抱き着きながら言った。
「うん…。私馬鹿だよね。」
晴香は、猫を飼っていた。
猫の名前はフルート。
名前の由来は、
晴香が吹奏楽でフルートを吹いているからだ。
二年前、川に晴香の父親と釣りに行く際、
猫のフルートを連れていきたいと言い出したのが、
すべての始まりだった。
「パパ!見てみて!
フルートがお魚さん見てはしゃいでるよ!」
父と晴香が笑顔で見ていたときに事件は起こった。
フルートが足を滑らせ川に落ちてしまった。
「ま…待って!今助けるから。」
飛び込もうとする晴香の手を父親は掴んだ。
川の流れは速く、
フルートは鳴きながら遠ざかり小さくなっていった。
その時のフルートの泣き声が、
晴香の脳に刻まれている..
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