☆第一章☆

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宿舎の中に入ると、目の前に食堂があり、いろんな学生たちがいた。 学生たちが、私たちのほうを向いて話しかけてきた。 「こんにちは。見たところ吹奏楽部だな? 俺達もう今からこの宿舎から出ていく。 次はお前たちの番か。 ぜひ頑張ってくれよ。」 肌黒い髭の生やしたお兄さんが私のほうを向いてそう言った。 「は、はい!!頑張ります。」 晴香は叫ぶように返事をし、自分の部屋へと走って行った。 学生たちも晴香の様子を見て、くすくすと笑った。 こうして、晴香の吹奏楽部の合宿は始まった。 晴香は二階へとたどり着いた。 右を見ると、ホールがあり、左に行くと部屋がずらっと並んでいる。 晴香はホールのドアをバッと開け、中をのぞいた。 「よーし!!!がんばるぞー!!まってろよコンクール!!!金賞とるぞー!!」 晴香が叫ぶと、ホールに響き渡り、そして地響きがした。 ぐらぐらと揺れる足もとに晴香は怯え、ホールをあとずさり、左の通路の部屋へと向かった。 通路は一本道、左右には部屋がたくさんあった。 その先には冷蔵庫らしきものがおいてあるのだが、何かがおかしかった。 「地震はおさまったのに、あの箱だけまだ揺れてる…。」 晴香は、冷蔵庫に向かって、一歩一歩近づいて行った。
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