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宿舎の中に入ると、目の前に食堂があり、いろんな学生たちがいた。
学生たちが、私たちのほうを向いて話しかけてきた。
「こんにちは。見たところ吹奏楽部だな?
俺達もう今からこの宿舎から出ていく。
次はお前たちの番か。
ぜひ頑張ってくれよ。」
肌黒い髭の生やしたお兄さんが私のほうを向いてそう言った。
「は、はい!!頑張ります。」
晴香は叫ぶように返事をし、自分の部屋へと走って行った。
学生たちも晴香の様子を見て、くすくすと笑った。
こうして、晴香の吹奏楽部の合宿は始まった。
晴香は二階へとたどり着いた。
右を見ると、ホールがあり、左に行くと部屋がずらっと並んでいる。
晴香はホールのドアをバッと開け、中をのぞいた。
「よーし!!!がんばるぞー!!まってろよコンクール!!!金賞とるぞー!!」
晴香が叫ぶと、ホールに響き渡り、そして地響きがした。
ぐらぐらと揺れる足もとに晴香は怯え、ホールをあとずさり、左の通路の部屋へと向かった。
通路は一本道、左右には部屋がたくさんあった。
その先には冷蔵庫らしきものがおいてあるのだが、何かがおかしかった。
「地震はおさまったのに、あの箱だけまだ揺れてる…。」
晴香は、冷蔵庫に向かって、一歩一歩近づいて行った。
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