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「はぁ…」
貴方はまたそうやって、溜息と一緒に私から瞳を逸らすのね。
私の中にはまだ貴方を想う気持ちがあるのに、貴方の中に私はもういない。
何処からか、ピアノの音が聞こえてくる。
ねぇ、覚えてる?
私たちが一緒に過ごした時間。
寒い寒い冬の日も、私は全然寒くなかった。
それは、貴方が抱きしめてくれていたから。
どんなに冷たい風が吹いても、私は貴方の傍に居られるだけで、寒さなんか微塵も感じなかったわ。
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