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すると、
ピクッ……
と耳が動いた。ミルクを欲しがるように、ゆっくりと口をパクパクとしている。それで、もう一度ミルクをあげた。
少しずつ、少しずつゆっくりと飲む。
こんな調子でずっとミルクをあげていたのだが、ふと視線をそらすと、まん丸なくりくりの目をパッチリと開けて、ミルクを必死に追いかけているのら猫の姿が視界に入ってきた。
その姿を見て、雅人は胸を撫でおろしたと共に、恋しい気持ちが疼くのを感じた。
「お前、俺ん家に来るか??」
ミルクを頬張るのら猫に問いかける。
雅人の言葉がわかったのか否か
「みゃあ」
と元気の良い声が飛んできて、雅人は嬉しかった。
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