決断の時

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決断の時

 "リル"は中々帰って来なかった。  俺達よそ者は、この辺りでは確実に狙われるだろう。  もしかして"リル"は怪我をしたのかも知れないな…  俺は何となく不安になっていた。  忘れかけていた"調子モノ"の影が頭をよぎった。  いつの間にか俺は、外へ飛び出していた。  あの心なしか心地よい香りを追って…見知らぬ土地に足を踏み入れたのだった。  しばらく歩くと、あの"ドーロ"が見えた。  まさか…近づいたりしてないだろうな?  恐る恐る覗きこんだ俺の網膜に…"クルマ"の光る目に照らされた"リル"の姿が映った。  俺は…無意識に飛び出していた。  体が…異常に熱かった。  赤い色の"ドーロ"が縦になっていた。  その"ドーロ"の横に…悲しげな瞳をした…"リル"…が…………  俺は…"リル"を救えたのだろうか?  俺は………………………………
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