アル夏ノ日

2/5
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
 昔は、各家庭に車があったらしいが…一般人はガソリンを購入出来ない今となっては…それに…  家から一歩も"外"に出なくても、街中に張り巡らせた地下道の"スピードウェイ"に乗って歩けば、どこでも行ける。  全く…便利な時代だ。  俺が"スピードウェイ"に乗って、学校に向かって歩いていると…後ろから覆い被さってくる奴がいた。  俺が一番苦手なクラスメートの"小淵沢晃"だった。  能天気というか…調子者というか… 晃:「俊弥ぁ、俺と同じ部屋らしいぜぇ~っ!」 俊弥:(悪夢だ……!) 晃:「なっ…俊弥ぁ…お前~涼子の事、どう思う?」  クラスメートの"生田涼子"は、成績も良く美人だ。ただ少しだけ…他人を見下した様な冷たい感じがする。"高飛車"って雰囲気があるのだ。  俺は、この調子者の晃が"生田涼子"の事を好きらしい事は知っていた。 晃:「なぁ~っ、どう思うよ~っ?」 俊弥:「別に…好きなら、告っちゃえよ。」 晃:「ばっ!ば…何言ってんだよっ!そんなんじゃねぇ~ってば!」  俺は晃の、あまりの慌て振りに可笑しくなった。  意外に純なんだ…image=180331997.jpg
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!