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『パキ…パッカン♪』
思わず誘われそうな音が遊具の中に響く。
ユウタ「さぁ、お食べ~♪」
私は薄目を開け、見るだけしかできない。したくない。
いつものあいつだった。
でも今は食欲がないから食べれない…
ぐったりと体を寝かせたままの猫…
ユウタ「ん~?どした?…お腹いっぱい?」
ネコ(…嫌がらせか?しんどいのが見たら分かんないかな…?)
人間に猫の表情が分かる訳も無い。
どうにも動く気配がない…
少し心配になってきた。
ユウタ「…よし!病院に連れて行こう!」
濡れているだろうと用意していたタオルに小さな体を包み、胸に抱いてゆっくり歩いた。
オジサン「おや?…この子、野良猫だね?飼うのかい?」
ユウタ「なんですか?あなたに関係ないでしょ!?」
オジサン「いや…カルテとか作らないといかんしなぁ…(汗)」
ユウタは混乱していた。
病院に向かう途中から、ホントに微動だにしない仔猫が死んでしまうのではないかと…
医者に落ち着く様に言われ、やっと正気に戻った。
ユウタ「…すみません…」
恥ずかしそうな顔で俯いた。
医者「ぃぃょ(笑)まぁ、そんなになるまで可愛がってるなら、飼う気はあるんだね?良かった良かった。」
ユウタ「えっ?いや…ウチはアパートなんで…」
医者「おや?じゃあ里親は?」
ユウタは首を横に振る。
医者「う~ん…」
ユウタ「…野良に帰すのは良くないとは思いますが…」
医者「いや、違うんだよ。この猫、体が弱いみたいでね。野良の様に食事もままならない状態では、すぐに弱っちゃうだろうね。」
ユウタ「…」
ユウタは悩んだ。
確かに一目惚れしてエサをやり続けた。
しかし飼うとなれば話は別だ…
ネコ「……ニィ~……」
診察台で寝かされていた猫が小さく弱々しく鳴いた。
ユウタ「…はぅ…!」
その時!ユウタはこんな顔→(〃´∀`〃)になっていた。
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[ネコが起き上がった。仲間になりたそうに、こちらを見ている…]
[飼う]
[飼わない]
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