1880人が本棚に入れています
本棚に追加
「朱紅~、起きなさい。七時半よ」
母の張り声に起こされる朝七時二十分。
勿論、普段通りの低血圧な寝起きだった。
綺麗な空の表情とは裏腹に反比例する気分を押さえ込みながら、とりあえず下に降りてみた。
二階に降りればその内目が覚めるだろうと思ったからだが、結果としては大して意味はなかった。
「眠い…、眠すぎる」
「はい、コーヒー」
俺の目の前にグラスに注がれたカフェオレが置かれた。
氷が硝子とぶつかる小気味良い音色を立てる。
最初のコメントを投稿しよう!