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「見つけたぞ!」
朱紅が落ちるのと同時に男性教員が梯子を昇りきり、慢心の孕んだ怒号が響いた。
お、終わった……。
朱紅は思ったが。
「ありゃあ?いないな…。確かに声も聞こえたし、何か長い髪の毛も見えたような気がしたんだが…」
その時、朱紅には男性教員がもう一度辺りを見回して間違いがないか確かめているのが容易に想像できた。
そして今度こそ、帰っていった。
た、助かった、みつからなかった。
「ふー…っ。やっと帰った~…」
朱紅は安堵の溜め息をつくと、ふとざらざらした何かに触れた。
それは少女の髪の毛だった。
「痛た、あ、ごめん」
咄嗟に手を引く。
「大丈夫。洗えばいい」
朱紅は髪の毛をいつの間にか地面に擦り付けていた。
朱紅は安全を確認し、立ち上がり階段に向かった。しかし、また少女の視線を感じた。
「……じー」
「……?」
何だ、また視線を感じるな……。一体なんなんだろうか?
と、朱紅は少女の方を向いた。
「気を付けたほうがいい。また見えてる」
「何なんだ?あいつは……。」
朱紅が起き上がろうとしたそのとき、朱紅は気付いた。
「あっ!?ま…捲れ…。」
スカートが捲れて白パンが丸見えになっていた。
「そ、そういうことだったのかよ…!恥ずかしい…」
朱紅は額を押さえてガックリと肩を落とした。
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