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地上へと続く階段が終わりに差し掛かった。
男は速度を落とし、ゆっくり歩いた。
階段を登りきり、出口のドアへ、手を伸ばした瞬間だった。
ブシャッ!!
「!?」
肉が勢いよく裂ける音が響いた。
「な……なん…だ…と」
男が視線を下に向ける
そこには、鋭く尖った、何かが貫いていた。
男の腹からは血が溢れていた。
「再生……能力…だと?………うかつ……だった…」
ドサっ
腹から鋭い何かが引き抜かれたと同時に
男は膝から崩れ落ちた
ヴォォォォ.......
男の死体の側には
肉片になったはずの化け物が立っていた。
心なしか表情は笑っているように見えた。
化け物はドアを勢いよくぶち壊し、地上へとでた。
外は、月明かりに照らされた夜の世界が広がっていた。
ヴォォォォ!!
平和な街に終焉の知らせが響いた…………
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