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藤堂千架とは中学3年のときに同じクラスになった。
高嶺の花的存在で有名だったので以前から知ってはいた。
つぶらでパッチリした目。
ミディアムロングのさらさらストレートの髪。
思わずぎゅっとしたくなる華奢な体。
すべてが男心を十二分にくすぐっていた。
だが僕にとって、なにも始めから好きとか憧れの存在だったわけではない。
キッカケは、
ある日の音楽の授業中にあった。
その日も梅雨で、窓際の僕はガラスを叩く雨粒の音が気になって授業に集中できずにいた。
気がつくとどういう成り行きか聞いていなかったが歌のテストが始まり、
千架がトップバッターで教壇の前に立って歌い出したのだが。
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