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「千架!!」
美和はその人に駆け寄っていった。
―やっぱり。
頭が目の前の人物を受け入れた瞬間、心が揺れるのを感じた。
そんな僕をよそに、二人は何やら笑顔で話し始めた。
千架は走ってきたせいか少し呼吸が乱れている。
赤桃色のほっぺたに、妙にそそられた。
より暑さを感じ、胸元のシャツを掴んでバタバタと襟首から風を入れた。
言い訳をすると、
この時の僕は男ばかりの工業高校に通っていたため、女の子に飢えているという因子があった。
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