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「まぁ……さっさと行ってしまおう」
我輩は二丁目に向かって歩き出した。
「あぁん、待ってぇ親分~」
それにつられるようにジョージは後ろから着いてくる。
我輩はもう戻って来れぬかもしれない広場の方を一度振り向いた。
「親分頑張って下さいっス!」
「待ってますよ~親分~~~!」
「お体にお気をつけて~!」
待ち合わせ場所も明確な集合時間も教えてないのに後ろには組の仲間みんなが揃って我輩達を見送っていた。
「ふふ、あの子達ずっと隠れて待ってたのよ♪」
「ジョージ、教えたのはお前か?」
「ふふん、どうかしら♪」
敵地に乗り込むからには命をも賭けて、戻ってこれないかもしれないと覚悟したのに……
何が起きても絶対死なない、戻って来るって考えちまったじゃねぇか。
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