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そして感染したヴァンパイアは永遠の時をさまようことになる………。
簡単に言えば不死身―――死にたくても死ねないのだ。
しかし血を吸わなければ発狂する…。
ルナもそんな“感染者”であるためある選択を強いられた。
いや、正確には“これしかなかった”のだろう。
ヴァンパイアになった日、ルナはある決意をした―――。
「えっと、チャンネルはっと…」
ルナは部屋もさながら、ボロボロのテレビをつけ、チャンネルを次々と変える。
『―――ザーーー
…です。今回の事件は非常に極めて残酷で……な殺人です。
被害者は六人、いずれもナイフで一突き、……容疑者の………はスラム十三番街の……に収容され』
「フムフム」
「キィキィ」
雑音混じりのテレビに向かって、一人と一匹は相槌をうつ。
「十三番街の断罪の檻……か、すぐ隣街ね」
ルナ達はここ“スラム”の中でも人気のない十二番街に住んでいた。
しかし十三番街はさらに治安が悪いため、直接刑務所が建てられた。
―――通称“断罪の檻”
いつ誰がつけたのか判らないが、他に正式な名前がないため皆そう呼んでいる。
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