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そんな思いをしたり
時には道を我が物顔で歩く酔っぱらいに蹴っ飛ばされたりして
ボクは人間に近付かなくなった
だからたまに餌をくれるトラキチの飼い主にも
距離を置いたんだ
心の中では暖かい場所を求めてるのに
優しく撫でてくれる温かい手を求めているのに……
そんな中で
エイシュンとの出会いは突然やって来た
夕方になるとセントラルロードに現れる
たくさんのカラス達
人間の間ではホストって呼ばれてるみたいだけど
ボクから見たら
真っ黒な服に身を包んで
女の子達にガーガー声をかける姿が
カラスにしか見えなかった
実際のカラスはボク達みたいな子猫には天敵だ
目をつつかれた仲間もいる
だからボクは人間のカラスにも
近付かないように気を付けていた
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