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午前中の練習の3対2の時だった。
オフェンスが3人、ディフェンスが二人の練習である。オフェンスが剛、鳴、そして直樹だった。
トップに鳴に任せ、剛と直樹はサイドに広がった。
鳴が剛がフリーなのを見て、パスを出し、剛がドライブをした。
ディフェンスは剛に慌ててディフェンスについた。剛はそれを見て逆サイドの直樹にパスした。誰が見てもかなりのナイスパスだった。
しかし直樹は急にボールが来たためボールをキャッチできず、コートから出てしまった。
剛はすぐ直樹のところに行き、
「なにやってんだよ!!!一年生大会は近いんだからもっと気合い入れろよ!それじゃ全国に行けないぞ!!」
直樹は表情を変えずに、
「……るさい。」
「はあ?」
「うるさいんだよ!!なにが全国だ!!!お前ら化物みたいに上手いヤツなら大丈夫かもしれないけど…俺は素人なんだよ!!無理なんだよ!!俺は楽しくバスケしたいんだよ!!!」
ブチッ…。剛の何かが切れた音がした。そして無言で直樹の頬を殴った。
「ッ!!!」
そして殴り合いが始まった。鳴たちはヤバいと思い止めに入ったが、なかなか収まらない。
すると…哲平さんが来て、
「…いい加減にしろォォ!!!」
哲平さんが本気でキレ、二人を殴り、ケンカを止めた。
「…哲平さん、少し頭冷やして来ます。ので少し外に出て来ます。」
剛がスタスタと歩いて体育館をあとにした。
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