ごめんなさい。

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看護師さんがまた一人来た。なにやら小声で話している。 兄貴は蚊みたいな声でお袋に話しかけている。俺は涙をやっと止め、またお袋に話しかけようとした… 『!!!』 その瞬間、後ろに気配を感じた。振り返ると人は立っていない… 風が吹いたような感じ…誰かがこの部屋に入ってきたような… 看護師さんはさっきの人を含めて二人しかいない。 俺はふと思った。 (迎えに来たのか?)霊の存在なんて信じない俺が、何かを感じた…お袋を連れに死神みたいなのが?と思うほど、違和感を感じ、なんとなくだが悟った。お袋はもうすぐ死んでしまう…
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