18人が本棚に入れています
本棚に追加
少しすると側面のモニターに司会者の顔が映し出された。どうやらこれは対戦者のみに通信しているようだ。
『カタヤマ選手、準備の方は?』
「万全だぜ」
『クレナイ選手は?』
「こちらもだ。いつでもいける」
『わかりました。では、まもなく試合が始まりますので』
司会者が両者から確認を得るとモニターから消え、会場全体に向けてマイクを向けた。
『さぁ!!両者とも準備の整ったところでA.R.S.B.決勝戦を始めたいと思います!!」
司会者の一言により会場は今までに無い盛り上がりを見せる。
「へっ、いよいよか。今回もこのオレの優勝で決まりだぜ」
シミュレータの中で開始の時を待つヨシトはもう自分の勝利を確信していた。
一方のアキラはただ無言のまま開始の時を待っていた。
『それでは!!カウントダウン、いってみましょう!!』
司会者との声と合わせて会場全体がカウントダウンを始める。
10…
9…
8…
7…
6…
5…
4…
3…
2…
1……
『A.R.S.B.決勝戦、レディー…ゴー!!!!』
そして司会者の宣言により決勝の火蓋が切られた。
最初のコメントを投稿しよう!