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その頃、別の場所で会場の様子を伺っていた二人もその揺れを感じ取っていた。
「い、今の揺れは…」
「地震ではない…これは爆発、もしくは何かが衝突した揺れだろう」
「まさか…敵に襲撃されてるのでは…」
「わからない。今はここから早く脱出しよう」
男が行動に移そうとした時、男の持っていた無線が鳴った。男はやむを得ずそれに出た。
「私だ」
『すいません!!今、どちらにいらっしゃいますか!?』
「今は千葉の幕張にいる。彼女と一緒にな」
『なら、至急お戻りください!!でないと危険です!!』
「わかった。それとこちらにはどの部隊が向かって来ている」
『今現在、アルト中尉達がそちらに向かっています』
「そうか、わかった。我々はここから脱出する。アルト中尉には任せたと伝えてくれ」
『わかりました。無事に帰還することを祈っております。レイヴン少佐』
そこで無線は切れた。レイヴンと呼ばれた男はその部屋にある上着を急いで羽織った。その上着には軍のマークが着いていた。
「この建物の近くに私の車を止めてある。それで逃げるぞ」
「で、でも、『07』が…」
「今は生き延びることが先決だ。それにアルト中尉なら大丈夫だろう。だから、博士…」
「わかりました。では、急ぎましょう」
「じゃあ行くぞ」
そしてその少佐と呼ばれたレイヴンと言う男と博士と呼ばれた女はその部屋から出ていった。
そして外ではとんでもない事態になっていたのだった。
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