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二人を乗せたバイクはとある会場に着いた。
「さぁ、着いたぞ」
「ここが…か…」
会場の周りにはたくさんの人で賑わっていた。
「ここで間違いないんだろうな?」
「あぁ、間違いない。ここが会場の幕張メッセだ」
二人が着いた会場の名は千葉にある幕張メッセ。二人は何故、ここに来たかというと……
「おい、コウ。早くエントリーを済ませなくていいのか?」
「おっと、そうだった。じゃあオレ、ちょっと行ってくるぜ」
そう言ってコウは会場の方へと走っていった。
二人がここに来た目的…それはある大会に参加することだった。
そして一人残されたアキラはコウのバイクに寄り掛かっていた。
「まったく…付き合ってられんな…」
実はアキラはこの大会に参加する気はなかった。ただ暇だったので友人のコウに着いて来ただけであった。
「あいつも本当にこういうのが好きだな…」
そう呟くと向こうからコウが手を振ってこちらに向かってきた。
「よう、待たせたな」
「エントリーは済ませたのか?」
「あぁ、コウ・スメラギにアキラ・クレナイでエントリーしてきたぜ」
「ちょっと待て。今、何て言った…」
「え?コウ・スメラギにアキラ・クレナイでエントリーしてきたって言ったけど…何か問題でもあったか?」
「大有りだ。何でオレの分までエントリーしてきたんだ。オレは参加する気などまったく無いんだぞ」
「でも、見るだけってつまらないぜ?だから参加した方が良いって」
「………………………」
そしてアキラは決心した。
「仕方ない。参加してやる」
そう言ってアキラはバイクに寄り掛かるのをやめて立ち上がった。
「それでこそオレの友だ。じゃあオレはバイクを停めてくるからここで待っててくれ」
「了解」
そう言ってコウはバイクを駐車場へと停めに向かっていった。
そしてアキラはもう少しその場で待つことになった。
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