始まりの狼煙

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アキラとコウの二人はベンチで一息ついているとアキラはある事に気づいた。 「なぁ」 「ん?どうした?」 「この大会…ルールとか何かあるのか?」 アキラが気づいた事…それは大会のルールのことだった。 確かにルールを知っておかないと大変な事になる。反則行為を気づかずにやってしまうかもしれない。 「そうだなぁ…受け付けじゃあ何にも言われなかったしなぁ…モニターでも見ればわかるんじゃないか?」 コウは先程の機械を指さしてそう言った。 アキラは機械を動かしてルールを探していると画面上にそれが映し出された。 「おっ、出てきたか。何て書いてあるんだ?」 コウはアキラの手から機械を奪い取った。 「今から読み上げてやる。だから待ってろ」 アキラはコウから機械を奪い返すとそこにある文章を読み始めた。 「大会規定… 1.使用機体はAR-05 ガリオンのみとする。 2.火器の換装は自由。ただし、装甲の追加は禁止。 3.頭部を撃ち抜かれた場合、その者は即刻失格となる。 それと今回の大会では機体の各部、それと武器を狙い撃つことが可能ならしい」 「へぇー。ゲーセンのやつじゃあ機体しか撃てないのに今回は武器とかも撃てるんだな…」 「だが、それは容易じゃないぞ。並大抵の腕の奴ではまず無理な技術だろう」 「まぁ…確かにそうだよな。今回が初の試みだしな。出来たら凄いと思うぜ」 (しかし妙だ…何故にそんな機能を取り付けたのか…ゲームと同じではいけなかったのだろうか…) アキラそう考えているとアナウンスが流れ出した。どうやら大会が始まるようであった。 「ありゃ、もうそんな時間か」 「そのようだな」 「じゃあ、行こうぜ」 コウはそう言って立ち上がった。遅れてアキラも立ち上がった。 「アキラ。勝ち上がって決勝で会おうぜ」 「そこまで勝てればの話だがな」 「おい…試合前にそんなことを言うか普通…」 「何を言おうとオレの自由だ。さっさと行くぞ」 「おぉ、じゃあ行こうぜ」 そして二人は試合会場へと向かっていくのであった。
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