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秋本は私の前の席に座った。 向かい合う形だ。 「あのね、相談っていうのは・・・」 「酒井のことだろ?」 秋本は真面目な顔で間髪入れずに返してきた。 「え・・・なんで。」 「酒井が来てから山名なんかせつない顔してる。」 秋本はいたって真面目だ。 「せつない顔・・・か。うん、祐樹のこと。」 「どうしたの?」 秋本は優しい顔で聞いてくれている。 やっぱり話しやすい。 「祐樹ね、すごい仲が良い幼なじみだったんだ。 大好きだった。 でも、だんだん冷たくなってって。 見た目もチャラいし、芽衣子とベタベタ。 私に意地悪なことばっかりしてくる癖に、たまに優しくて素直。 なんかね・・・ムカつくの・・・ムカつく・・・・・っ!?」 突然話している口が塞がれた。
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