04

14/14
前へ
/131ページ
次へ
「な・・・にしてんの。」 私はいま祐樹の腕の中にいる。 「その相談。俺じゃダメなの?」 祐樹は学校の時より格段優しい口調で聞いてきた。 私は祐樹の優しい声と温もりを感じて、涙が溢れてきた。 「っ。ゆっ、祐樹の・・・ことだったから。」 私は涙を流しながらごく小さな声で言った。 「俺のこと・・・か。」 祐樹は私を離して私に小さなハンカチを渡した。 「これで口消毒しとけ。」そう言うと祐樹は部屋を出て行った。 「えっ・・・ちょっ!祐樹!」 私は渡されたハンカチを見た。 なんか・・・見覚えがある。 そのハンカチで一回口をゴシッと拭いた。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加