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「弟でも、いいかな。
責任は私にあるし」
ぼくはまだ納得いかない気持ちもあったが、内心胸を撫で降ろした。
でもどうやってその“責任”をとるつもりなんだろう。
「それでぼくは……あの」
「あ、名前? 私は 神崎 彩音 (カンザキ アヤネ) 、呼ぶ時は あや姐 でいいよ」
“ねえ”の字が何か違うような気がする。
「とりあえずレイちゃんは私ん家で世話するからよろしく!」
あや姉はぼくの返事も聞かずウィンクから星を一つ飛ばすと、ぼくの腕を引いて近くの黒くて四角くて長い車に乗り込んだ。
当然ぼくも車内から腕を引っ張られているので、乗ることになった。
さようなら、ぼくの家。
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