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馬田は困惑の表情を見せつつも笑顔を保とうと努めた。
「え、えぇ。
大変な過去だったんですね……。
では次の質問に行きます。
大変な目に遭った夜想さんですが、そもそも何故人間になった後、音楽活動をしようと思ったのですか?」
少しの間の後、夜想はゆっくりと答えた。
「ええ、そのことなんですが、話はだいぶ遡ります。
昔俺が猫だった頃の話からお話しすることになりますが、いいですか?」
馬田が構いませんと答えると、夜想は尻尾でソファを撫でながらどこか遠くを見る目で話し始めた。
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