🎶TRANSFORM-C→H

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「レイちゃん、またこんな狭い所に居たんだね。 はい、今日のご飯ね」  いつものように突然目の前に現れた少女は、ぼくに挨拶をする隙も与えずに目の前にぼく専用の食器を置いた。 「レイちゃんは雨が降ったりした時はどうしてるの? ここじゃあ不衛生だし、冬になったら寒いでしょ?」 ぼくは与えられたご飯を無心で食べる。 お母さんを最後に見たのがこの場所だったのだ。だから只何となくここに居たい。 でも、そんなことはぼくをレイちゃんと呼び、毎日ご飯をくれるこの人には知って欲しいとは思わなかったし、 当然猫のぼくが人間の言葉を話せる訳でもなかった。  だから聞こえていない振りをした。  それが唯一ぼくと接点のある人間との日常だった――。
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