ネコババ

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大村は動かなくなって横たわっている。 「くそったれ!」 川辺は吠えるだけだった。 しかし、貸してもらえたかどうかはわからない。 素早く行動しなければならなかった。 藪蚊が容赦なく川辺を餌食にする。 川辺は煙草に火を点けると、煙を辺りに吐きちらした。 これで少しは蚊の猛攻も減る。 川辺は大村の死体を道脇まで引きずった。 アスファルトで整備された道路も、この時間帯では通り過ぎる車は少ない。 誰に見られる事もなく、川辺は雑木林へと入って行った。 目撃者はいない。 川辺の頭には名案が浮かんでいた。
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