CLUB rainbow

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「失礼します」 マホさんは小さく会釈すると、客の隣に座った。 どこに座ったら良いのかわからずに困っている私を見て、マホさんは「ここよ」というジェスチャーで、座る場所を教えてくれた。 「マホ~。今日も可愛いね~」 「やだ、田中さんたら、上手なんだから! こちら、新人の翔子ちゃんよ」 「翔子ちゃんか!翔子ちゃん、美人だねぇ!何か飲む?何でも好きな物を飲んで」 「あ、はい、えっと……」 「顔に似合わずに、うぶなところも可愛いね~!」 「田中さん! 翔子ちゃんばっかり誉めて! 私には飲み物くれないの?」 「ごめんごめん、マホが一番だよ。 何でも飲んで。 今日はマホのためにパァーッとやろう!」 田中さんは見かけによらず、陽気な人だ。
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