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「よし!じゃあ今日はシャンパンだ!
マホ、シャンパンを頼んでくれ」
田中さんはニコニコ笑いながら、マホさんの肩に腕を回した。
「本当に!?嬉しい!」
マホさんは田中さんの膝に手を乗せて、満面の笑みで答えた。
そしてすぐにボーイさんの方を向き、上品に手を挙げた。
ボーイさんはマホさんの合図に気付き、こちらのテーブルに歩き出す。
その様子を確認すると、マホさんは私の顔を見た。
「翔子ちゃん、お酒は飲めるの?」
「いえ、あの…
あ、はい。大丈夫です」
「そう、良かった」
あぁ……
どうして「飲めません」って言わなかったんだろう……
私の後悔も虚しく、しばらくするとテーブルの上にはシャンパンが運ばれてきた。
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