CLUB rainbow

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「翔子さん、お願いします」 私を破廉恥な妄想世界から現実に引き戻す山本さんの声。 良かった。 山本さんが呼んでくれたおかげで逃げられる! 私は、グイッとシャンパンを一気に飲んだ。 「ごちそうさまでした!」 そして田中さんと乾杯をし、そそくさとテーブルを後にした。 キモイ。 あんな親父に、大事な処女を捧げられるわけがない。 考えただけでキモすぎる。 ごちそうさまでしたと、勢いよくテーブルを離れたのはいいが、そういえば私は田中のところで指名されてるんだった。 また戻らなきゃいけないんだ…… 次のテーブルもあんな客だったら嫌だな。 そんな私の憂鬱をよそに、山本さんは次のテーブルへ私を案内する。 あれ? なんか……顔が熱い。
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