CLUB rainbow

41/52
前へ
/720ページ
次へ
けれど、人生はそう思い通りにはいかない。 浅田さんのテーブルは2タイムほど楽しそうに飲んでから帰ってしまった。 その後は特別変わったこともなく、田中さんのテーブルとマホさんやアカリさんのヘルプに着き、営業時間は無事に終わった。 「お疲れ様でしたー!」 明るくなった店内に、ボーイや女の子の声が響く。 お酒を飲んだせいで、顔がほんのり赤くなった女の子。 さっさと着替えを済ませた女の子。 談笑に興じている女の子たち。 そんな中、マホさんは私の元へ一直線にやってきた。 「お疲れ様でした。今日はありがとう。田中さんのテーブルではすごく助かったわ」 「いいえ!こちらこそ!ありがとうございました!」 「田中さん、すごく機嫌が良かったわよ。翔子ちゃんのこと、すごく誉めてたわ。可愛いしお話が楽しかったって。翔子ちゃんのこと気に入ったみたい」 「そんな、私なんて全然です……」
/720ページ

最初のコメントを投稿しよう!

197748人が本棚に入れています
本棚に追加