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「あ、それ最新の携帯だ!私も携帯新しいの欲しいなぁ……」 晶子さんは、買い換えたばかりの私の携帯を指差し、自分の携帯も取り出した。 そして、晶子さんは携帯を開きながら、更に言った。 「番号交換しようよ!」 いつ言おうかと悩みに悩んでいた言葉を、晶子さんの口から聞けるなんて、思ってもいなかった。 今まで生きてきて、こんな風に友達と街を歩き、一緒に買い物をするなんて、経験したことなかった。 まして、人に番号を聞かれるなんて、未知の世界だ。 私にとっては、映画やドラマの中の世界と同様だった。 でも、今の私はその世界の中で生きている。 人生のどこかに置き去りにしてきた青春が、目の前にある。 私は情けなかった学生時代を脱ぎ捨てて、晴れやかな気分で新規登録のボタンを押した。
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