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それから閉店までの間、運良く(?)お客さんは来ず、私たちはたくさん話し、笑い、一緒にお酒を飲んだ。
長い時間を共に過ごしたはずなのに、まだまだ一緒に居足りない。
もっと一緒に居たい。
ずっとミノルさんと話していたい。
店を出て見送られるときには、死にそうなくらいにすごくすごく切ない気持ちになった。
「今日は本当に楽しかったです!一緒に飲んでくれてありがとうございました!」
「こちらこそ、ありがとう。俺もすごく楽しかった。ってか、さっきの話だけど……」
「さっきの話……?」
「惚れちゃいそうっていうか、惚れちゃったかも。……翔子ちゃんに恋しちゃったみたいなんだけど。俺」
「!?」
これって……
これって……
何て言ったらいいの?
本気?冗談?告白?
「明日も会いに来てくれる?」
ミノルさんは優しく、それはもうとにかく優しく、そう言った。
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