頼れる存在に

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口の中が気持ち悪い。 喉が張り付くような乾きに悲鳴をあげている。 水……水……。 手探りで枕元にあったペットボトルを手にとる。 ペットボトルに入っているとはいえ、中の液体はただの水道水なのだが。 目覚めてすぐの寝起きの体はなかなかいうことをきかなくて、キャップを開けるのさえだるい。 横になったままの体勢で、少しだけ上体を起こし、飲み口に唇をつける。 それにしても水道水はカルキ臭い。 節約、節約…… 無理な体勢で飲んでいたせいで、胸元や布団に水をこぼしてしまった。 おかげで少し頭が冴えたので、丁度いい。
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