頼れる存在に

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どれだけミノルさんのことを考えても、答えが出ない。 これはひとまず、膝を抱えて一人ぼっちを楽しむことにしよう。 部屋の隅で膝を抱えて頭を垂れていると、映画のワンシーンを思い出すかのように、ミノルさんの困った顔が頭に浮かんだ―― 『ちょっと待ってよ、翔子ちゃん……』 ――そう、確か……ミノルさんがそんなセリフを言っていた気がする。 私、何をやらかしたんだろう? 耳がツーンとして、胸がソワソワする。 あぁ、思い出せない。
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