新天地

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「いらっしゃいませ」 ドアベルが上品な音を立てて来客を告げと、真っ白なシャツに黒い前掛けエプロンをした男性店員が迎えてくれた。 「一名様ですか?」 私は恥ずかしくて、こくりと頷くのが精一杯だった。 「ではカウンターへどうぞ」 店内はロッジのような造りと間接照明で、暖かい雰囲気を漂わせていた。 外から見るよりも、店内はわりと広いようだ。 店員に案内されたカウンターテーブルには、ランチョンマットが恭しく広げてあり、その上にはお箸とコースターが丁寧にセットされていた。
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