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私は我に返り、ミノルさんの質問に答えた。
「いいえ、一人です」
「人を探してるように見えたから、待ち合わせかと思いました」
ミノルさんは、あの日と同じ爽やかな笑顔を向けてくれた。
「あれ?
前にも来たことあるよね?」
ミノルさんの言葉に、耳を疑った。
私を覚えてくれていた……
私はなんて幸せ者だろう。
勇気を出して来た甲斐があった。
私みたいなデブでブスで影みたいに暗い人間を覚えててくれるなんて、この人は本当に天使かもしれない。
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