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「やだ、私ったら、ごめんなさい。あまりに綺麗だったから、つい……。失礼でしたね、ごめんなさい。お気を悪くなさらないで下さい。マミちゃんは辞めちゃったんです……。マミちゃんのご友人ですか?」
晶子さんは、気まずそうな顔で答えた。
ガツンと顔面にクリティカルヒットを食らったような衝撃。
私の失礼な態度にもかかわらず、嫌な顔一つせずに答えてくれる。
謝罪のセリフは上品なのに、仰々し過ぎず、馴れ馴れしすぎず、決して相手に不快感を与えない言葉のチョイス。
この人の美しさは内面から出ているんだ。
そこら辺の作り物とはワケが違う。
さっきまでの私のさもしい考えこそを謝罪したい。
勝利の快感だの目標を失った虚しさだのと、思い上がりもいいとこだ。
私はこの人の全てを見習わなければいけない。
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