天才投手 チームワーク

2/11
2890人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
四番安仁屋を三振させた次郎のボールの正体は? 安仁屋「落ちた・・・!?」 そう呟きながら、目を見開いて安仁屋は呆然と立っている。 上田(変化球か・・・ここにきて落ちる球を投げられたら、空振りするのも仕方ない) 今日初めての変化球に、いきなり対応するのは不可能だと上田は見ていた。 木田「今のってフォークか?それにしては速い球速だったが・・・」 木田は見たことない球種だったので、不思議そうに次郎に尋ねる。 尾崎「ちげーよ!スプリットって変化球だ。フォークより落差はないけどスピードが速いんだよ」 無知な木田に、笑顔で次郎は説明する。 木田「スゲー!こんな球も隠し持ってたんだな!直球だけだと思ってたよ」 凄まじい変化球を持っていた次郎に感心し、木田は目を輝かせながら言う。 尾崎「あのなぁ~、直球だけで通用する世界じゃないからな!まあ本当はこの試合使いたくなかったけど、前の打席ホームラン打たれてちゃな」 次郎は、ベンチに戻っていく安仁屋の背中を見ながら、苦笑いを浮かべる。 安仁屋相手に直球だけでは、また打たれると判断した次郎は唯一の変化球を解禁したのだ。
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!