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次の日、次郎は下を向きながら、元気のない顔で学校へ向かった。
正直、次郎としては気が重い。
そして教室に入ろうとしたときである。
「おはよう。尾崎君」
後ろから誰かが次郎に声を掛ける。
その声に、次郎はさっと振り向いた。
全く知らない同学年と思われる生徒が、廊下の壁に寄りかかりながらこちらを見ている。
尾崎「あんた誰?」
少しとんがった口調で聞く。
木田「俺は木田 祐二 (きだ ゆうじ)。昨日野球部にいた仮入部員さ。どのみち正式入部するつもりだけど」
両手をスボンのポケットに入れたまま、木田はクールに答える。
木田「どうしてお前あんな速い球投げれて野球やらないんだよ?もったいないじゃんか」
木田が次郎を睨みながら聞く。
尾崎「別にお前には関係ないだろう・・・」
見知らぬ奴に話す義理はないので、次郎は冷たく言って、さっさと教室へ入った。
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