天才投手

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次郎は授業中、頬杖を付きながら、窓の外のグラウンドを見下ろしていた。 全く授業内容など頭に入っておらず、時間だけが過ぎていく。 キーンコーンカーンコーン 授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。 先生「今日はここまでです」 次郎は授業が終わると、さっさとリュックをしょって靴箱へ向かう。 するとそこには、今朝廊下で会った木田が、靴を履いて待っていた。 木田「ちょっと来てくれ!」 そう言うと木田は、靴を履きかえた次郎の腕を強引に引っ張り、野球部の部室へ連れていこうとすり。 尾崎「なんなんだよ一体!?放せよ!」 理由もなく引っ張られた次郎は怒るが、逃げぬように木田は部室まで放さなかった。 部室に着くと、キャプテンの杉下含め、野球部が全員待機していた。 みんな次郎の到着を待っていた感じだ。 そして、いきなり杉下が次郎に向かって頭を下げる。 杉下「よかったら話してくれないかな。そんな球が投げれて野球をやらないのは、何か理由があるんだろう?」 次郎の獲得を諦めたくたい杉下は、何が理由なのか知りたかった。 そうすると木田も、杉下に続いて少し頭を下げた。 次郎はなんとなく逃げられない状況になり、仕方なく重い口を開く。
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