始まりの出会い

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気付いたら放課後。 いつもただ、同じ毎日を単調にこなしているだけ。 …でも、そんな事をほんの少しでも忘れさせてくれるのが放課後だ。 誰も居ない格技場。 この何とも言えない張り詰めた様な空気が僕は好きだ。 何故かわからないが。 物心ついた時には既に剣道のまね事をしていた気がする。 …兄貴の影響なんかもあったのかもしれない。 先輩達が来る前にモップをかけ終えなければ。 身体が自然とエンジンをかける。 不意に 「米山~!!また一人でモップがけか~?」 と、上松が声をあげた。 この空間ではよく音が通る。 上松は同じ剣道部で、調子者だが、皆に愛されている。 「なんだ、いたんなら一緒にやってくれよ~」 そう言うと上松は 「悪い悪い、ちょっとトイレ!」 などと言って逃げてしまった。 まぁ、だいたいは予想していたが。 部活の開始まで後30分か…。。。
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