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二兎を追う者は一兎をも得ず
高校の時ですね。
誰か可愛い娘いない?
そう友達に尋ねると、「俺の塾に一ヶ月だけ来た子が超美人だったよ」と。
さぁ、情報は得た。
必殺、コネ子猫ネットワーク!
説明しよう!
コネ子猫は無駄に顔が広かったために、自校だけでなく他校にまで友達がいた。そして学年も問わずに。コネ子猫はその有り余る情報網を武器に人物詮索など容易だったのだ!!
すぐにその子は見つかった。
メールしてくれるように頼むとOKと。ひゃっほい。
俺は幾日かメールをし、どんなけ美人なのか会ってみる事に……
「ぶぅぅぅぅぅぅぅ!!!(鼻血の音)」
超絶べっぴんでした。やはり女子校。美人のレベルが高い。女子校はぴんきりである。ぶちゃいくさんはそれこそロード○ブザリングに出てきたトロールから、上は天女まで様々さ。
俺は天女のクジを引き当てました。
その娘は清楚で精悍。
むしろ男前な気さえする、凛とした整った顔立ちをしておりました。
何度もその娘と遊び、家に行き、ご飯をご馳走してもらい、下心のない清潔な関係を築いてきました。
でも、こんな高貴な楊貴妃は僕には合ってない。僕程度の下人が手を出していいわけがない。一年好きでしたが、そう思い、僕は彼女を諦めて手近なバカな女と付き合いました。
しかーし、世の中本当に何がおこるかわからない。なんとそのクレオパトラ、あろう事かこんな僕に告白してきやがったのですよ。
タイミングわる~い。
付き合ったばっかだよ、僕たち。彼女のいる僕はその申し出を断りました。浮気は禁物です。だから別れちゃえばいいんです。
正解なようで正解じゃない気のする選択を僕がし、別れてから僕はその小野小町に告白しました。さぁ、OKと言うのです。僕は当然の事ながらOKの言葉が返ってくると思っていました。
でも、
「あ、うん。でもね、あたし考えたんだけど、やっぱり前の関係でいかない?」
がびーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!
結局、彼女を捨て、その美人にも振られた僕には何も残りませんでした。
おしまい
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