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鼻
彼女のいなかったここ一年半くらいの話なんですが、高校の時の先輩からメールが届きました。
「コネ子猫は今彼女さんとかいーひんの?
よかったら私の後輩なんやけどメールしたってくれへん?」
的なね?
喜んで承諾。たしか女子大に通ってるとかかんとかで僕のテンションはかなり高めでした。
家の距離も近いとかゆーミラクルもあいまって早速会ってみる事に。
そして会いました。
第一印象。
―――鼻
ですね。鼻。鼻から手足が生えたような、まさにそんなくらい鼻がデカい少女でした。
そして鼻のデカさもさることながら鼻の油のテカりようと言ったらチ○ートリアルでしたよ。
ちょんまげ?チックなヘアスタイルの鼻はものすごく香水くさかった。嗅覚の優れていそうな鼻の持ち主なのにどうしてここだけは盲点だったんだろうか。
とりあえずお約束。目的もなしにボケっとするのはイヤです。
「何したい?」
僕は尋ねました。
「んっとぉ。ドーナツ食べながら勉強したい。私近々テストなの」
……死ね!
何が悲しゅうて初対面が勉強デートやねん。
俺なんも用意とか持ってきてへんわ!
でも鼻と町歩いて人目につくくらいならむしろ好都合。
僕は喜んでその答えに承諾し、いざドーナツ屋へ。
ちょーーーーーつまんなかったよ。
わかってたけど。
俺ひたすら携帯触ってたしね。
でも何を勘違いしたのか。
何をどこで道を踏み外したのか。
気に入られてしまいました。鼻に。
しょっちゅうメール来るし、無視ってたら「無視?放置?」のメールが来るんです。
カオスでした。
家の場所をはじめのメールで言ってしまっていたために家の前にまで来た事もありました。
あれはなんだっけかな。
暇だから遊ぼうよ。みたいなメールが来て、俺風邪ひいてて無理って送ったら見舞いと称してストーカー行為されたんだっけ。
おそろしい。
生理的に無理になってきたのでガツンと言って縁を切ってやりましたよ。
テカテカの巨大鼻の女性の話でした。
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