忘れられないホームルーム

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クラスも静まりかえっちゃいました。そりゃそうですよ。普段温厚な僕も少し腹がたちました。     「あ?」   『お前は学校に女漁りに来てるだけやろうが!』     僕はポケモンのコイキングさながら口をパクパクさせ絶句しました。     次の瞬間には一気に進化してギャラドスです。     「んなわけないですやん!アホですか!」     立場的に彼のほうが上。しかも私立。退学の恐れあり。親に迷惑かけたくない。     色々と感情の葛藤の結果「てめぇ!たいがいにしろやボケハゲ(実際担任は醜いほどぬるっとしたハゲでした)」と言いたいところをなんとか抑え、     「~ですやん」と柔和なニュアンスを踏まえて言ったのでしたが彼は逆上しちゃってました。     僕の耳元でカペペペと唾を撒き散らしながら怒鳴ってました。     その時何を言ったかハッきり覚えてないんですが、後々友人に聞くと、 「お前先生にむかってアホとかゆーたらアカンわ」 と言われました。     ふっ、たかだか高校生の戯言でキレるなんて、ちいさなオッサンですよ。(僕なら間違いなくキレます)     後日、僕は長々と反省文を一人で書くハメになっていました。     見栄っ張りの僕はそんな恥ずかしい仕打ちがあったなんていまだに誰にも言ってません。
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