ダメなヤツⅡ

1/1
前へ
/81ページ
次へ

ダメなヤツⅡ

もし同じ話があれば遠慮なく言ってくださいね。思い出したら書いてるだけなんで、記憶力の乏しい僕は「前も書いたっけ? ま、いいや」となっています さて、何でもそうですが始めというのは大事なものです 習い事の始めであったり、付き合いたてホヤホヤだったり、就職先だったり……もう思いつかないけど……とにかく始めって大事だと思うんです 大学の始め どう考えても、新しい環境。新しい校舎・敷地。新しい友達。新しい授業。緊張はするもんですよね! 皆ドキをムネムネさせちゃって緊張の面持ちで登校するってもんです ワクワクの余り睡眠不足! なーんて事もあったりなかったり!? そんな中 大学入りたての僕は ふつーに 遅刻しましたドボーン 「やっべ! うわ、やっべ!」を連呼しながら、でも決して急ぐような事もせずに登校 専門じゃなくきょーよーと呼ばれる、学部関係なしに受けられる選択科目が最初の授業でした とったのはもちろんフランス語 だってリュック・ベッソン好きなんだもん! で、初めての校舎だから道に迷います 「やっべ! 迷った、やっべ!」を連呼しながら廊下を彷徨います そして教室を見つけたはいいが、ドアは二つある コロンボ並の回転力を誇る僕は咄嗟に思いました 「どちらかが……前のドアにあたるわけか。ふむ」   耳をすまします! 声の反響具合をみて教室の前後を推測するのです! 先生なんてものはたいてい教室の前で教えるものなんだ! よーし! 後ろのドアはこっちだな! そーれ ドアノブに手をかけ、ひねります 開いたドアからすぐに飛び込む情景! 完全に――教室の前でした   僕の耳のあほう! アホーアホーアホー…… 大学はじまって早々に遅刻をかましたこの阿呆は、こともなげに堂々と前から入室 フランス語を教えていた女教諭は驚いた表情をしましたがすぐに平静を取り戻し、そして第一声、 「bonjour(ボンジュール)」   ハッ! 本場フランス語!(違うけど!) 僕「ぼ……ぼんじゅーる」 こうして大学生活が幕を開けたのです
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1184人が本棚に入れています
本棚に追加